レビュー:Stipula パッサポルト エボナイト Category:筆記具 Date:2014年08月15日 お盆ですね。この時期は毎年水の事故が多いので、皆様も御気をつけください。実はちょっと前に手に入れていたパッサポルト。フローの改善をしていましたら時間がかかってしまいました。なんとか普通に筆記が出来る状態になりましたので記事にします。 スティピュラ社の万年筆で一番目につきやすいのがこちらのパッサポルトではないでしょうか。特にクリア・レジンのものが有名で、透明軸のなかでインクがたゆたう姿に恍惚を感じた方も多いでしょう。 スティピュラ社はアイドロップ式の万年筆やインクローラーを多数出していますのでインクの気密性を高めるノウハウがあるのでしょう。普通の万年筆でこれをやろうとするとインク漏れやらなんやらで大変だそうです。インクは軸のなかに、こちらのスポイトを使って直接注入します。ミニサイズの軸にもかかわらず、思ったよりインクが入ります。 エボナイトは黒檀(Ebony)が名前の由来になっていますので、黒色のイメージが強いですね。このパッサポルトはブラウンとブラックのマーブルになっており、木目のような美しい模様を形成しています。手馴染みもよく、エボナイトの魅力をしっかり味わえます。 クリップの無いころんとした形状のパッサポルト。キャップと尾軸にはネジが切ってあり、ここにポストし、手で包み込むようにして筆記すると心地よい筆記感が得られます。 独特のしなりがある反面、コントロールが難しいチタンニブはモデルTのような大型の軸の方が合っています。パッサポルトのようなミニサイズ万年筆だと、しなりは無い反面、コントロールがし易いステンレスニブの方が合っていると思います。パッサポルトと言えばクリア軸!ですが、比較的御手頃な価格でエボナイト軸の独特の艶かしさを味わえる万年筆に仕上がっています。 PR