その後:LAMY 2000 万年筆 Category:筆記具 Date:2014年12月13日 ネタ切れのときの最後の手段、その後シリーズ。今回はラミー2000万年筆です。最近インクをラミー純正のブルーブラックに変えてから、使用頻度が上がっています。モンブラン・マイスターシュテュックやペリカンのM400がオーバースローのストレートならば、このラミー2000はサイドスローから外角に落ちるシンカーと言ったような万年筆だと思います。分かり難いですが、替えが利かない魅力、とでも言いましょうか。 ラミー社は2代目のマンフレッド・ラミーの時代から、外部のデザイナーを招聘して筆記具を作っていたそうです。本社のあるハイデルベルクは中世はライン宮中伯領、近世はプファルツ選帝侯領の首都として重要な位置づけをされた、いわゆる古都です。 ピストン吸引式はおそらく最も一般的な万年筆のインク吸引機構であり、軸のしっぽを回転させながらインクを吸引するのは一つの醍醐味だとも言えます。このつまみの処理の仕方にもこだわりが見受けられます。この辺は後のモンブラン220も参考にしたのではないでしょうか。 ニブは軽いアールが付いたフーテッドニブで、構造上あまりしなりは発生しないようになっていると思います。が、滑らかさは素晴らしく、「つららを濡らしてツルツルのガラスの表面を走らせたような」書き味です。これは粘度が高めのラミーの純正インクを使用していることにも起因しているのかも知れません。美しい流線型の軸は、キャップをポストせずに手で包み込むようにして持つのが良いと思います。 以前はもっと安く購入出来たという話をよく耳にしますので、そのときに買っておけば・・・と後悔する方もいらっしゃるでしょうが、インク吸引口が金属の一体成形になっていたり、字幅が全体的に細めになったりと、細かなバージョンアップも施されていますので、決して出遅れた!と思う必要はないです。価格はインターネット購入だとかなり御安く、吸引式で14kニブの万年筆としては抜群のコストパフォーマンス。唯一の問題点は、材質上、ネジ切りの部分の破損が非常に多いこと。万年筆はともかく、マルチペンなども気をつけなければいけません。 PR